なにものでもない、ということ
ある特定の世代の、で、本を読む方だった人にはなんとなく有名かもしらん。原田宗典という人。
高校生のときに読み漁ってただけなので今何をやってるかも知らんのだが、たぶんどう時代のアラサーで文系なら知ってる人も多いのでは。
その、原田宗典の(エッセイではなくてね)話のひとつに「なにものでもない」というのがあるん。
演劇をやってる主人公が見る日常の話なのだけど、そこで主人公が所属してる劇団の一人の主要役者が消えるって話。
まあ、言ってしまったらそれだけなんだけど。
異常なくらい怖くて、んでも、「表現者」なんて顔しようとしてる自分にはあまりにいたたまれない話で。
向き合えなかったこと、向き合いたかったこと、青臭くて恥ずかしいけど、そんなのが全部詰まってたなあと、思い出しました。